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コロナ時代の就職活動:採用活動長期化、求人取り消しも

先週、首都圏の緊急事態が解除されたことで、来年卒業予定の大学生の多くが6月1日から本格的に就職活動を再開します。しかし求職者らは、新型コロナウイルスによる深刻な景気後退の最中に就職先を探すという厳しい現実に直面しています。日本の求職者の状況はどのように変わったのでしょうか?

少なくとも一部の業界では、以前では労働力が不足していた状況が今では変化していることが指摘されています。予想されるように、旅行、宿泊、および観光業界の多くの企業は、採用を中止するか、新規採用を大幅に削減することを決定しています。日経新聞によると、ANAグループホールディングス、USJ(ユニバーサルスタジオジャパンを運営)、JTB(日本旅行協会)などが該当します。小売、食品、消費財の企業も影響を受けています。たとえば資生堂は、2021年春に採用を開始する新規採用者の数を削減することを決定しました。

日本で新型コロナウイルスが発生して以来の就職活動における変化のいくつかは驚くべきことではありません。たとえば、ソーシャルディスタンスを実践するために、大多数の企業は対面インタビューではなく、オンラインでインタビューを実施しています。従業員数14,500人を超える三井住友海上火災保険は、6月1日より採用面接を開始する予定で、初回面接では1,000人以上の面接を予定しています。しかし、多くの企業が最終面接のみ対面式の面接を行う可能性が高いと予想されます。

一部の企業は、有望学生の採用のために迅速に動いています。東京を拠点とする大手グローバル採用企業であるDISCOによると、同社が調査した2021年春の大卒者の約34.7%が、4月1日までに採用確定を受け取っていました。これは26.4%(昨年調査された2020年春の卒業生)および18.8%(2018年春に調査された2019年春の卒業生)と比較されると多いことが分かります。日本の大学生は、従来の採用サイクルの真っ只中にあり、卒業前の6月に面接を開始します。新型コロナウイルスを取り巻く多くの不確実性の中でも、基本的には、企業は他の企業に良い人材を取られないように負、できるだけ早く優秀な候補者にオファーを出しているようです。

企業はまた、新型コロナウイルスによって引き起こされた約2か月の休止期間を埋め合わせるために、採用スケジュールを延長しています。例えば、パナソニックは、学生に申請と準備の時間を与えるため、募集スケジュールを約2か月遅らせて9月まで延長する予定です。

求人倍率は依然として高い

ディスコによると、世界的なパンデミックでの就職活動には多くのハードルが関わっていますが、全国の求人倍率は5月1日時点で50.2%と高く、前年比0.9ポイントほどの低下でした。ディスコの研究者によると、2019年夏にインターンシップを提供した企業は、潜在的な候補者を綿密に評価する機会があったため、求人を行うかどうかをより迅速に決定することができたとあります。

一部の企業は求人の取り消しも

ただし、新卒者への採用をキャンセルした企業もあります。厚生労働省によると、新型コロナウイルスの影響で全国の37社が2020年春卒業生への求人を取り消し、80人の大卒者に影響を与えているとあります。

このような不確実な時期には、就職活動の心理的プレッシャーも高まっています。ディスコによる最近の調査によると、2021年3月に卒業する予定の大学生1,212人が、就職活動市場が「売り手市場」から「買い手市場」へと移行していると回答した回答者は70.2%でした。しかし、雇用主は現在の市場についてよりバランスのとれた見方をしているようです。別の調査では、ディスコは1,122の企業に、求人市場が「売り手の市場」からシフトしていると思うかどうか尋ねました。約50.5%が「買い手市場」に変化していると述べていますが、ほぼ同じ(47.7%)が「売り手市場」であり、引き続き「売り手市場」である可能性が高いと述べています。

Sources: Nikkei newspaper, May 30, 2020 (in Japanese), DISCO (university student) survey May 2020 (in Japanese), DISCO (employer) survey May 2020 (in Japanese)

Lead photo: iStock


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