外国人の部屋探しの動向「エリア別閲覧ランキング」

今回は最新訪日・在住外国人の部屋探しの動向について、弊社のポータルサイトrealestate.co.jpで得られた問い合わせ数などを元にエリアごとのデータを共有させていただきます。

2018年5月に掲載された賃貸物件への反響ですが、通常ゴールデンウィークもあり在住の外国人も余暇で動きが少なくなる時期であります。ただ、問い合わせ数自体は例年より多く、7月〜9月入学に向けた留学生の第二波といった複合的な要因が重なり、前月比約270 件超の増加につながりました。おそらく時期的な理由としては、海外からJETプログラム(「語学指導等を行う外国青年招致事業」)を通じて公立学校の非常勤講師として招かれる、来日予定の英語圏講師のオリエンテーションが行われる点や、大学や日本語学校の留学生枠の夏講習募集時期などの要因があると思われます。

順位 東京都23区内 大阪市内 名古屋市内 京都市内
1 港区 大阪市中央区 名古屋市中区 京都市下京区
2 新宿区 大阪市浪速区 名古屋市千種区 京都市左京区
3 渋谷区 大阪市生野区 名古屋市名東区 京都市中京区
4 世田谷区 大阪市北区 名古屋市東区 京都市伏見区
5 目黒区 大阪市淀川区 名古屋市昭和区 京都市東山区
6 品川区 大阪市天王寺区 名古屋市南区 京都市山科区
7 大田区 大阪市東住吉区 名古屋市守山区 京都市上京区
8 豊島区 大阪市東淀川区 名古屋市中村区 京都市右京区
9 板橋区 大阪市港区 名古屋市瑞穂区 京都市北区
10 練馬区 大阪市西成区 名古屋市天白区 向日市
参照元:2018年5月realestate.co.jp賃貸問い合わせ反響データより抽出

上の表は、2018年5月でサイトに掲載の賃貸物件データから東京都を始め掲載の多い関西・中京エリア都市に絞り、最も閲覧が多かったエリア別のランキングです。

主に都内では港・新宿・渋谷・世田谷・目黒の5区は順位変動はあるものの毎月上位を占めており、都内でも西側に人気が集中しています。該当エリアには彼らの働く企業や教育機関(大学・日本語学校)などが集中しており、利便性だけでなく、外国人からの知名度が高い点でまず検索をする方が多いと考えられます。

大阪府中央区は大手企業も多くオフィスが多いイメージですが、大型の集合住宅が立ち並び人口密度も高いため、必然的に人が集まりやすい環境にあるのでしょう。一方で浪速区は比較的地価も安いため外国語教師の在住者は以前から多く、単身者に人気のようです。

名古屋市も他の都市と同様に中心部の人気に次いで、名東区といった商業地区の近隣に位置する住宅地が上位に位置しています。

京都市内では中心部となる下京区・中京区が上位2位を占め、住宅地や文教地区となっている左京区が3位にしていることから、同様の傾向が見られます。

他、特異な例として今回の表には含まれていませんが、神奈川県では横浜・川崎以外に横須賀市が上位に入っており、米軍基地にお勤めの外国人から近隣地域への問い合わせがある傾向も反響から見えてきます。ご紹介したデータでは、中心部および中心部から少し離れた住宅街や教育機関が集まる文教地区が人気である点は各エリア共通の傾向と言えます。


山本 淳一 (Yamamoto Junichi)

株式会社リアルエステートジャパン
シニア・セールス・コンサルタント

ニュージーランドの大学を卒業後、帰国。外国人向けメディア会社・株式会社ジープラスメディア(現在フジサンケイグループ)にてWeb広告営業を担当。バイリンガルの強みを活かし、外国人向けにインバウンドビジネスを展開する日本企業と外国人とをつなげるWebプロモーションで実績をあげる。その後株式会社リアルエステートジャパン(現在フジサンケイグループ)の立ち上げのメンバーとして、現在も不動産会社への営業をはじめ、セミナーやITサポートなどに携わる。

他の部署が多国籍チームで編成される中、日本人が半分以上のチームに所属。会社の中でも、日本企業の目線から外国人ユーザーとの架け橋を担う。


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